NPO光科学アライアンス
理事長 高森晃

1970年、Bell研で林厳雄らによるAlGaAs/GaAsダブルヘテロ接合構造半導体レーザーによる室温連続発振の成功以来、半導体集積回路プロセスとの親和性もあり、日本でも急速に半導体レーザー研究者人口が増え、半導体レーザー開発とそれを応用した光技術では日本が世界をリードしてきました。レーザー光の特性を利用した高精度計測・センサ技術、高速通信技術、光ディスクをはじめとする情報技術、先進光学医療技術、省エネ照明・高精細ディスプレイ技術、精密加工技術、植物工場、害虫駆除などの農業応用技術、光無線給電などのエネルギー伝送技術まで、高効率の先進半導体レーザーデバイスの進化に伴って、幅広い分野で新規アプリケーションを創出し、市場拡大がなされてきました。
それらは、ひとえに波長の選択性、コヒーレント性、高エネルギー密度といった自然光にない優れた特性によるものです。
さらにはレーザー光は光子(量子)であることを利用して光量子コンピュータの提案もなされるなど、今後も継続して新しい技術シーズの発掘と実用化、あらたな市場創出への展開が期待できます。

NPO法人光科学アライアンスは、光科学技術、先進レーザー応用技術の研究開発における大学等研究機関と産業界との連携を支援し、当分野における専門人材の交流及び技術の移転を推進することにより、我が国の先進レーザー技術による産業・企業・教育の普及・発展に寄与することを目的としています。

会員の皆様には、先進レーザー応用を中心とした大学との連携を支援します。また、大学から産業界への技術および人材の移転をサポート、大型プロジェクト化を模索することによって、わが国の先進レーザー技術による産業・企業・教育の普及・発展に寄与できればと思います。